Home 心と身体 - Mental & Physical Tips 職業ってなんだ – おおきくなったら何になりたい?後編

職業ってなんだ – おおきくなったら何になりたい?後編

by lisa shouda

職業ってなんだろう。

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質問と観念 – おおきくなったら何になりたい?中編

職業=たまたまの活動

仮に。
わたしがたまたま小麦粉や塩を仕入れ、パンを焼き、並べる活動を日々していたら…
そのパンの対価として人々がお金を差し出し、受け取っているのなら…
わたしは〈パン屋さん〉と自称し、他称されるだろう。

体があるし、気力もあるし、
活動をして生きるのは自然なこと。

たまたまの活動を通して
なにかしら役割を果たしたり、
役割が変化したり、
いくつかの役割を担ったりする。

〈パン屋さん〉のわたしは、
経営者であり、ある人物の配偶者であり、父であり、息子であり、兄であり、友人であり、元同僚であり、ドライバーであり、患者であり、外国人であり、客である。

「銀行員辞めて、パン屋やってます〜」と、
私たちがかつてしていた活動や、今日果たす役割を説明するために
多くの人々が共通で了解する役割に呼び名、つまり職業名をつけるのは便利だ。

役割を情熱的に楽しんでいる自分も、いる。

役割を担う自分はいるけれど、
自分が何かに”なる”ってことではない。

あたりまえのようですが

「おおきくなったら何になりたい?」と
質問を投げかけられたこの人物は
すでに100%、彼自身だ。

生まれてから10年も経っておらず
あなたよりも40年以上も後に生まれた、
いわゆる”おおきく”なる前の彼。

彼以外の何かに”なる”日は、来ない。
私たち全員がそうであるのと同じに。

おおきくなっても、なっていなくても
毎瞬、例外なく彼自身なのだ。

おおきくはない、
つまり大人ではない、
子どもの彼は今も活動をしている。
大人か子どもか、ほとんど意味らしい意味はない。

「おおきくなったら何になりたい?」

質問に期待されているかもしれない答えはご用意できないが、
試みます。

おおきくなった時、どんな活動をしているのか?
その活動は2019年現在、すでに誰かが始めているのか?
彼のたまたまの活動に、たまたまどんな呼び名をつけるのか?
その時に初めてわかる。

言葉を覚えたての彼が
「お姉さんになるの、サッカー選手になるの」と告げるなら、目を細くする。(これは実際にあったこと。)

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