思いやりと行動

by lisa shouda

「意識が拡がる」とは言い換えると、
「視野が拡がる」とも表現できます。

身体的な視力にかかわらず、視野=知覚できる範囲が広くなり、世界の様々な土地で様々な体験をしている存在に意識が及ぶようになります。
すると、自ずと思いやりをよせる領域が広くなり、思いやりから行動をするようになります。

どういうことかというと、
これまでは「自分の家族や友人が大切だから、かれらを護ろう、幸せにしよう」と考え一生懸命に生きてきた人が、
「ああ、誰にも家族や友人がいたり、大切にされる価値ある存在なのだ。海の向こうの誰かに思いを馳せ、かれらの為に行動するのは自分の身近な存在を愛することと同じなのだ」と心の底からありありとわかるようになります。

ここで大切なポイントは、思いやりを行動にすることです。

それまで自分が信じ実践してきた何かや、親や社会から教えられてきたやり方とは異なる場合もあるでしょう。
先祖代々続けてきた家業に関わることかもしれないし、
もっと日常の些細に感じられることかもしれません。


当たり前と思って疑問に思わなかったのに、ふと違和感を感じたら必要なだけ立ち止まってみてください。
違和感を感じるのは、わたし達の意識が拡がり以前の自分とは知覚のしかたが違うから。
もっと別の道があると気がつくようになったサインです。

ご自身のハートの声を聴きます。
思うところをノートに書いてみたり、引っかかるトピックを調べたりするのもいいでしょう。

例えば、
日本では2月のバレンタイン・デーにチョコレートを贈る習慣があります。(この習慣は下火になっているようですが)ロマンチックな想いを寄せる相手に気持ちを伝えたり、同僚や友人同士で交換しあったり、自分にご褒美チョコレートを買ってあげるといった形もあるようです。
’イベント’や’贈り物’などのポジティブな響きの一方で、チョコレートの原料であるカカオの栽培には貧困にあえぐカカオ農家の人々や、蔓延する児童労働のために学校に行けない子供達という側面があるのも事実です。その子供達はチョコレートを見たことも食べたこともありません。さらに調べてゆくとプランテーションが生態系・地球環境に及ぼす影響をずっと現実のものとして捉えられるようになったりします。

一枚の板チョコが100円以下で売られているのが当たり前だった昨日とは世界を見る目が変わり、自問します。
「大切な人に贈るチョコレート。でもチョコレートの生産過程で人々や自然環境を搾取されるなら、この贈り物は本当にハッピーなのだろうか?自分には何ができるだろうか?

そして、知った事実を周囲の人に伝えたり、NGOに募金したり、企業に意見を送ったり、
よりクリエイティブでハッピーな形で贈り物をする、といった形で思いやりを具体的な行動にしてゆきます。

わたし達は物質世界に生きています。
思いやり・優しさ・愛の気持ちを抱き、祈ることももちろん大切ですが、
物質世界では行動が世界を動かします。
自分の行動が生きたい世界を選んでゆくのです。

Love and Compassion for all of us ♡
Lisa

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