その惑星には
森があった
川があった
きのこに鉱物に
虫にどうぶつに
ヒトもいたが
ホモ・サピエンスでは
なかったかもしれない
2つの月がまわる美しい惑星だった
ヒトは賢く優しくかったが
やがて自分達の能力の大部分を忘れていった
ヒトは科学技術を発達させ
暮らしに役立てた
自分たちの手による豊かさに
浮き足だっていた
バランスを忘れたヒトは
大気や水を汚していった
どうぶつの言うことが
わからなくなっていたので
惑星の仲間が阿鼻叫喚していても
聞こえないようだった
ある者は言った
ヒトも自然の一部なのだから
ヒトがやることも作るものも自然なのだ
彼は間違ってはいなかったし
惑星はその声を聴いていた
彼は泥水を飲んだことがなかった
疫病が流行り
飢餓が殺し
火は広がり
水は空から海から襲うようだった
ヒトは気がついたが
バランスをとりもどすには
時は遅かった
惑星から逃げ出そうにも
せっかくの科学技術は退化し
スペースシップは役立たずだった
子ども達が生きられなくなって間もなく
惑星からヒトの影が消えた
静かだった
ヒトが消えても
森は戻らなかった
川は干上がったままだった
虫たちさえ卵をかえせなかった
惑星はいまも静かに
土埃をたたえている
それがあの者の言った自然の景色だったのか
これは地球の話ではない
地球にも似通った歴史はあるが
それは今問題ではない
作り話をたれが問題にしよう
どうせ作り話なんならば
こんなのはどうだろう
その惑星のヒトの中には
やり直したい者がいた
平和を選ぶと決めた者がいた
鳥が唄わない土埃の自然でなく
森のある自然を
こんどはみんなで選びたい
チャンスをくれたのは
地球だった
憶いだせるように
地球からは
ああ
静かな惑星がみえる
Love for Mother Earth
Love for all of us
Thank you for your unconditional supports
Love,
Lisa