Home 心と身体 - Mental & Physical Tips 「ずっと変わらず君を愛し続ける」だって? – お役立ち道具004

「ずっと変わらず君を愛し続ける」だって? – お役立ち道具004

by lisa shouda

「この愛は永遠に変わらない」
「一生、ずっと変わらず君を愛し続ける」
誰が言ったか知らないが、

そうはいかない!

これははっきり言わせてもらおう。

どんなに強く、確信を持っていても
必ず、変わります。

神に誓うのも、命をかけるのも自由だけれど、
必ず、変わります。
例外なく。

ビスケットで大泣き

90年代、りさが子どもの頃、
ケ○タッキーフライドチキ○(以下、KF○)のビスケットが大好きだった。
あの”真ん中に穴の空いたスコーン”とも呼べる、主に小麦粉を原料としたあれだ。
ビスケットを注文するとついてくるメイプルシロップとはちみつの風味がする黄金色のシロップとのコンビネーションは天才的と思った。

メインであるはずの鶏肉を揚げたものよりも何よりも、ビスケットが大好き。
できるなら飽きるまで何個でも食べたかった。
両親はビスケットばかり10も20も購入するはずもなく、せいぜいその日食卓を囲む人数と同数を注文した。
わたしの「飽きるまでビスケットを食べたい」という願望は達成されることのないまま
ある時、新聞に挟まってくるチラシの束の中にKF○のものを見つけた。

チラシにはクッキー的な、ビスケットと同じく小麦粉が主な原料の食べものが『新商品』として大きく載っていた。

即座に
「ビスケットがこの新商品に取って代わられたのだ!」
「もう、一生、KF○のビスケットは食べられないんだ!」
と、なぜか判断した。

大泣きするりさ。

呆れる母。

もっともこれは早合点で、結局2018年の今もビスケットはKF○のメニューにある。
(90年代のりさはビスケットを将来も食べたいと大騒ぎしたくせに
いま記憶をたどってみると最後に食べたのは10年以上前だ。)

変わって欲しくない

当時のりさにとって、
自分がこーーんなにも大好きなビスケットは
いつまでも変わらずに手に入れ、食べることができるべきだった。
変わって欲しくない、変わってはいけなかった


何かを好きになればなるほど、
”変わって欲しくない”度数は比例して大きくなった。

思春期を過ぎ、
ビスケットは時に恋人になった。
より正確にいうと、”恋人の気持ち”になった。

人によっては
配偶者であり、
若さであり、
文化であり、
伝統であり、
馴染みの街であり、
所属する組織であり、
生まれ育った国であるかもしれない。

恋人がいる時に感じる、
心もとなさや我慢しきれない焦燥は
「いつまでも好きでいてくれるだろうか…
この人の気持ちが変わって欲しくない。」
という、人の気持ちが変わる可能性への抵抗からくる。

恋人との別れが来ると嘆くのは
変わって欲しくないもの、
つまり
”相手が自分と恋人関係を持ち続ける気持ち”
が変わってしまったことへの抵抗だ。

いつも変わっているのにね

人の気持ちは必ず、変わる。

必ず、変わる。
すべては変化する。

時たま、思い出したように変わるのではない。
例えば、
3年間は同じ気持ちだったけれど、
今日突然変わった。

とか

15年間かけて徐々に気持ちが変化していった。

…という性格ものではなく、

絶えず、変わり続けている。
ほらいまこの瞬間にも!

いくら、渾身の力を振り絞って抵抗しても無力だ。

でもでも!
20年間も50年間も変わらず仲睦まじく
愛し合い続けているカップルがいるよ! って?

彼らの愛にはからくりがある。
つづき:変わらない愛の正体

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